2016年1月28日木曜日

中国製造業に必要なもの(4):「中国の過剰生産能力淘汰、  一つの業界で40万人が失業か」

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レコードチャイナ 配信日時:2016年1月28日(木) 8時10分
http://www.recordchina.co.jp/a127538.html

過剰生産能力の淘汰を進める中国、
失業者300万人の痛みに耐えられるか―中国メディア

 2016年1月26日、新華網は記事
 「中国の過剰生産能力淘汰、
 一つの業界で40万人が失業か」
を掲載した。

 先週開催された国務院常務会議では鉄鋼業界の過剰生産能力の淘汰が協議された。
 過去数年で9000万トン以上の製鉄能力を淘汰してきたが、
 さらに1億〜1億5000万トンの粗鋼生産能力を淘汰する。
 新規建設は原則的には認めない方針も決まった。

 昨年末に開催された中央経済会議で、過剰生産能力の淘汰は2016年の5大課題の一つに位置づけられている。
 取り組みが続くなか失業問題に注目が集まっている。
 中国冶金工業計画研究員の李新創(リー・シンチュワン)院長は
 製鉄業界の減産で40万人が失業するとの見方を示した。
 関連産業の影響を含めれば影響はもっと大きく、社会の安定に影響しかねないと危惧している。

 一方、影響は軽微との見方もある。
 中金公司のレポートによると、
 今後2〜3年で製鉄、炭鉱、セメント、造船、アルミ、ガラスの各業界で30%の減産を実施した場合、300万人が失業するという。
 この数は都市就労者の0.3%に過ぎず、大きな影響はないと結論づけている。(翻訳・編集/増田聡太郎)



レコードチャイナ 配信日時:2016年1月31日(日) 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/a128012.html

中国メディア「円安元高で撤退した日本企業は巨大市場失う」
に「典型的な阿Q精神」と中国人、
日本人「中国の時代は終わり」

 2016年1月29日、中国メディア・今日頭条はこのほど、最近の人民元安について
 「円安元高の時に中国から日本撤退した企業は巨大市場を失う」
との記事を掲載した。
 これに中国のネットユーザーは「典型的な阿Q精神(精神勝利法)」などと反応、
 日本のネットユーザーは「もう中国の時代は終わり」などの声を上げている。

 記事は、人民元安が日本に与える影響について分析。
 「円安元高の時に中国から撤退した企業は円高元安になった今、そのメリットを失いつつある。
 中国より人件費が安い国はインフラや設備が中国よりずっと遅れており、
 設備の整った国は人件費が中国より高い」
と指摘。
 何より、中国を撤退することで巨大な中国市場を失うことは大きなデメリットだと論じた。

 これに対し、中国のネットユーザーからは
 「これは典型的な阿Q精神(精神勝利法)ですね」
 「こんなのただの自己陶酔にすぎない」
 「人民元安は中国の庶民に大きな影響となっている。
 物価が上がり、銀行金利が下がった。
 庶民の家計は火の車だよ!」
 「日本も米国も泣いていないし、中国の役人も泣いていない。
 大泣きしているのは中国の庶民」
などの書き込みが集まった。

一方、日本のネットユーザーは
 「もう中国の時代は、終わりだと思うけどな。 
 今、日本が目を向けている国は、インドと東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国。
 日本企業はもう中国には戻らないだろう。
 基盤技術の強化に投資せず、不動産に投資している国に未来はない」
 「日本企業が中国から撤退するに至ったチャイナリスクは為替の問題ではないのだが」
などとコメント。

 さらに
 「道路などだけがインフラじゃない。 
 人や社会もインフラだ。 
 中国は道徳が崩壊し賄賂が横行、
 法の順守もないのでリスクが大きすぎる。 
 人件費の増大は一部でしかない」
 「撤退理由が為替レートだけと思ってるところが痛々しい」
などとも言及している。


サーチナニュース 2016-01-31 20:18
http://biz.searchina.net/id/1601239?page=1

日本から輸入しないとボールペンも作れない中国、
技術力に大きな偏り

 年間で約400億本ものボールペンを製造している中国だが、ペン先のボールやインクなどの技術は輸入に依存している。
  高速鉄道を自国で生産できる中国だが、その技術力には大きな偏りがあると言わざるをえない。

 中国メディアの新華社はこのほど、中国がボールペンのペン先を製造できない理由について分析する記事を掲載した。
 ボールペンの要となるのはペン先とインクだ。
 そのうちペン先はボールとボールの台座に分けられるが、中国には台座の生産技術がなく、スイスや日本といった国に技術を掌握されているという。
 また、国外の生産設備は原材料に対する要求が高いため、
 国産のステンレス材を使用できず
 日本の快削ステンレス鋼線材に頼らなければならないという。
 さらにこれに合うインクもドイツや日本などの国から輸入しなければならず、材料や設備は輸入頼みという現状だ。

 ボールペンのペン先には、ボールのほかに5本のインクを導く溝があり、加工精度は0.001ミリレベルと高精度が求められる。
 さらに書く角度や圧力などを考慮して、ボールとペン先、インクの溝が絶妙なバランスでなければならず、加工誤差は0.003ミリ以内に収める必要があることも、中国での生産を難しくしているようだ。

 では、中国は宇宙船や高速鉄道を造り出せるのに、どうして鋼材は輸入頼みなのだろうか。
 これは技術的な問題というよりも研究を行う動機づけが不足しているからだという。
 ペン製造に使用する鋼材量は少なく、利潤が薄いため研究開発するより輸入に頼ってしまうようだ。

 しかし、中国も2011年からペンの研究開発プロジェクトがスタートし、国も資金面でサポートを開始した結果、インク製造やペン先のステンレス材、加工設備等の科学技術力が向上し始めているという。
 記事は結論として
 「中国は製造大国から製造強国へと進化するため、
 先進技術と設備を持ち、
 世界で真に一流の製品を作り出し、
 そのうえ絶えず改良する匠の精神を育成しなければならない」
と結んだ。



サーチナニュース 2016-02-01 15:11
http://news.searchina.net/id/1601328?page=1

中国の技術は日米独に敵わない、
手元にある技術は競争力不足

 経済成長率が低迷する中国が抱える問題の1つに、生産能力の過剰がある。
 2008年の世界金融危機の際、中国は4兆元(約72兆円)の景気刺激策を打ち出し、内需拡大を図ったが、それは過剰投資につながり、鉄鋼をはじめとする各産業で生産能力の過剰となっている。

 また、生産能力が過剰となっている技術はいずれも質が劣り、競争力の低いものばかりで、競争力の高い製品を生み出せるような技術については欠乏するという矛盾まで抱え込んでいる。

 中国メディアの証券時報はこのほど、中国政府も生産能力の過剰については極めて深刻な問題であることを認識しており、2016年の主要な改革任務の1つに挙げていることを紹介し、特に鉄鋼や石炭などの産業が対象になると伝えている。

 記事は、中国の各産業では技術力が低いうえに生産能力の過剰によって生産の稼働率が低下し、製品の価格も下落が続いていると指摘。
 特に鉄鋼メーカーは極めて深刻な状況にあるとし、生産能力の過剰を解消することは重要な改革に値すると論じた。

 一方で、中国の鉄鋼業界で生産能力の過剰を解消できたところで、高品質な製品を作れるようになるわけではないと指摘し、品質が高く、競争力のある製品を造るうえでは日本や米国、ドイツとは大きな力の差があると指摘。

 その力の差こそ、中国人旅行客が日本で温水洗浄便座を買い求めるという行動に現れていると指摘し、中国は世界の工場として名を馳せたが、製品を造るために必要な高品質な金型や質の高い原材料などは輸入に頼っていたのが現状であると論じた。









【激甚化する時代の風貌】



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