2016年1月16日土曜日

中国そして世界の貧富格差:2012年度で1%の人が全国1/3の財産を所有、なら2015年はどうなる?

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 中国では何処でどんなことが起こるかわからない。
 「未来予測不可能な国」
といったところだろう。
 そのベースになっているのが、
1].自然環境汚染(大気・水・土質・海・地下水など)
2].社会環境汚染(食物汚染・薬害汚染など)
3].社会的不平等(格差増大・失業不安など)
といったものだろう。
 こうなると、「何時、何処で、誰が、何を」、といったことになる。
 つまり、今は見えていない何かがキッカケで予想しなかったことが起こる可能性がある、ということになる。
 台湾や尖閣、南シナ海で国内に問題は発生しない。
 もっと身近な些細なことから火がつき、燎原を焼きつくすようなことになるかもしれない。


レコードチャイナ 配信日時:2016年1月16日(土) 11時30分
http://www.recordchina.co.jp/a127000.html

中国貧富の格差、1%の人が全国1/3の財産を所有
=「これがチャイナドリーム」
「こんな本当のことを言っちゃっていいのか?」―中国ネット

 2016年1月13日、中国メディアの新浪は、中国の貧富の格差が拡大しており、1%の人が全国の1/3の財産を占めていると伝えた。

 中国民政発展報告2015によると、
★.2012年の収入所得のジニ係数は0.49となり、
★.財産のジニ係数だと0.73%
に達するという。
 これは、
 中国人口の1%の人が全国の約1/3の財産を占め、
 25%の人の財産は全国の1%の財産を占めるにすぎない
ことを意味しているという。


 これは「2012年度」のデータである。
 ということは昨年、2015年度はどのようになっているのだろう。


サーチナニュース 2016-01-18 15:45
http://news.searchina.net/id/1600021?page=1

中国で拡大しているさまざまな「格差」、
1%世帯が財産の3分の1占有

 中国メディア・一財網は13日、北京大学の調査グループが実施した「中国民生発展報告2015」で、財産・教育・医療など中国社会における不平等が拡大していることが明らかになったと報じた。

 記事は、同報告について
 北京大学が25省・直轄市にある都市・農村の計1万4960世帯を対象に実施した調査
を基に、国民生活の状況や格差とその背景についてまとめたものであると紹介。

 財産の不平等拡大については
 「頂点にいる1%の世帯が、全国の財産の約3分の1を占有している。
 下層の25%にあたる世帯が所有する全国の財産はわずか1%前後だ」
とした。
 また、教育の機会や健康の保障においても非常に顕著な格差が生じている
と伝えた。

 教育では「努力すれば大学に受かる」という話が説得力を失いつつあり、地域的な差、性別間の差が拡大していると解説。
 戸籍や父母の学歴、共産党員かどうかなどといった、努力とは関係ない要素が教育資源の獲得に与える影響がこの30年で上昇したとした。

 医療や健康の保障では、農村住民でうつ症状の傾向が強いほか、高血圧などの慢性疾患も目立つと指摘。
 新農村医療保険の加入率が高い一方で、その保障レベルは都市より明らかに低いと紹介した。

 「豊かになれるものから豊かになる」という「先富論」のもとに急発展を遂げてきた中国社会。
 その結果、一部の国民は大きな富を手に入れる一方で、いまだに発展から取り残されている層も存在する。
 急発展によって生まれた経済格差は、教育や医療といった社会保障分野の格差も生んだ。
 転換期を迎えた中国社会、格差の拡大を食い止めて縮小の方向へと進んでいくのだろうか。



ニューズウイーク 2016年1月18日(月)16時00分 ルーシー・ウェストコット
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2016/01/62.php

世界人口の半分と同じ富が62人の富豪に集中
成長の果実がすべて強者に吸い上げられてしまう経済はどこかがくるっている

 格差も極まれり。
 貧困問題に取り組むNGOのオックスファムは最新の報告書で、
 世界ではわずか62人の富豪が、最貧層35億人分と同じだけの富を所有しているという。

 この62人の昨年の富は1兆7600億ドルに上り、世界人口の半分以上を合わせた額を上回った。
 2010年には、世界人口の半分と同じ富を独占していたのは388人の富豪だった。
 この1年で富はますます少数に集中し、今では二階建てバスの定員にも満たない人数になっている。

 富裕層の富は2010~2015の間に44%増大。
 これはざっとカナダのGDPと同じ額だ。
 富の集中と租税回避地に隠された推定7兆6000億ドルの資産のおかげで、世界的な貧富の格差は「過去例をみない極端さになりつつある」と、同リポートは警告する。

◆「社会契約」が破綻

 「金融危機と世界大不況の後、経済は再び回復しはじめている。
 これは喜ぶべきことだと誰もが思っている。
 だが、所得の成長や富の成長を実際に手にしているのは少数の大金持ちだけだ」と、オックスファムの政策責任者、ウェイン・クリプケは本誌に語った。
 「労働者階級と貧困層は成長の果実を得ていない。
 ということは、経済のどこかが決定的にくるっている。
 ルールに則って一生懸命働けば報われる、という社会契約説が破綻している」

 オックスファムの驚くべき報告書は、今週開幕する世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)に向けて準備された。
 政財界の大立者や有名人、いわば資本主義の支配者たちがスイスのリゾートに集まり、今年のテーマであるAI(人工知能)や激動のマーケットについて話し合う。

 富の格差を是正するには、世界の指導者たちが労働者の生活に必要な最低限の賃金を支払い、職場での男女平等を推進しなければならないとオックスファムは言う。
 租税回避地の廃止にも取り組む必要がある。

 昨年のダボス会議の前には、オックスファムは、所得格差が放置されるなら世界の富裕層1%の富が残り99%の富を2016年までに上回ってしまうと警告した。
 今やこのシナリオは現実になりつつある。

◆極度の貧困は半減したが

 世界有数の金持ちの多くの純資産は今や、複数の国家を合わせたより大きくなっている。
 マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツの純資産は推定792億ドルで、ベラルーシとスリランカのGDPを合わせたより多い。
 メキシコの実業家カルロス・スリムの純資産は、レバノンとウルグアイを合わせたより多い771億ドルだ。

 世界的な貧富の格差の広がりの原因の1つは、経済システムが権力者だけを利するような仕組みになりつつあるからだとオックスファムは言う。
 2009年以降、アメリカのCEOたちの報酬は54.3%上昇し、一方で賃金は頭打ちだった。
 また米シンクタンクの経済政策研究所が昨年6月に出したリポートによると、CEOたちの稼ぎは30年前と比べて10倍になった。

 1990~2010年の間に、極度の貧困にあえぐ人々の数は半分に減ったと、国連は言う。
 それでも尚、世界で8300万人以上の人々が極端な貧困の下に暮らしている。
 オックスファムは貧困層の減少を「進歩」と言いながらも、その間も各国の経済格差は拡大してきたと言う。



レコードチャイナ 配信日時:2016年1月19日(火) 19時40分
http://www.recordchina.co.jp/a127330.html

世界の富豪上位62人の保有資産、
35億人分の資産と同額―中国メディア

  2016年1月18日、国際支援団体のオックスファムが発表した研究報告書によると、世界の富豪上位62人が持つ資産が世界の人口の半数に当たる約35億人の貧困者の資産総額に等しいことが分かった。
 世界の貧富の格差が深刻化している。
 19日付で新華社が伝えた。

 オックスファムによると、推計は米経済誌フォーブスの世界長者番付の上位62人の資産総額に基づく。
 この62人のうち
 ほぼ半数が米国人で、
 17人が欧州人。
 他にも中国、ブラジル、メキシコ、日本、サウジアラビアなどの国と地域が含まれる。

 62人の資産総額は、2010年より44%増加している。
 一方で約35億人の貧困者の資産総額は41%減少した。

 同報告書は「拡大する貧富の格差により、富豪上位62人が世界の最貧困層35億人分に匹敵する資産総額を保有することになった。
 5年前、この数値は388人だった(上位388人が最貧困層の資産総額を保有するということ)」とまとめた。

 オックスファムは、国際社会は所得格差の解消の必要性を頻繁に取り上げるようになったが、この12カ月だけでも世界の富豪とその他(貧困者)の貧富の格差が大幅に拡大したとしている。

 オックスファムのウィニー・ビヤニマ事務局長は、
 「世界各国の首脳の深刻な貧富の格差に対する懸念は具体的な解決策に変わっていない。
 世界は(所得格差で)より不平等になっており、このような流れは現在も強まっている」
と警鐘を鳴らした。

(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)



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