2016年2月10日水曜日

「 MRJ」テスト飛行再開へ:問題点の洗い出しへ

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朝日新聞デジタル 2月10日(水)11時21分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160210-00000026-asahi-bus_all

MRJ、2カ月半ぶりに飛行試験再開 名古屋空港

 国産初のジェット旅客機MRJを開発している三菱航空機は10日、機体の改修のために中断していた飛行試験を2カ月半ぶりに再開した。
 2018年半ばの納入をめざし、今後日米での試験を加速させる。

 午前9時45分ごろ、愛知県豊山町の県営名古屋空港を飛び立った。
 遠州灘沖の試験空域で1時間ほど、上昇・下降や旋回などの基本性能を確かめた。

 飛行試験は昨年11月末まで3回行っていたが、その後、機体の強度不足などが判明し、試験を中断。主翼の付け根に厚さ2ミリ程度のプレートを貼り付けるなどの補強や、ソフトウェアの改修をしていた。

 今後は国内に加えて、米国でも16年冬から17年春ごろに飛行試験を始める。
 結果を機体に反映させる改修を続け、完成度を高める。
 また来月上旬には、名古屋空港そばで建設中の量産工場も完成する予定だ。



【続報】

サーチナニュース 2016-03-14 07:09
http://news.searchina.net/id/1604701?page=1

欧米では販売できない中国のARJ21、
MRJのライバルと呼べるか?

 国産初のジェット旅客機MRJが2015年11月、愛知県豊山町の県営名古屋空港で初飛行を行ったことは日本国内で大々的に報じられた。
 中国が開発中の旅客機ARJ21と規格が近いMRJは中国国内でも大きな注目を集めている。

 中国サイト寧夏在線はこのほど、MRJはARJ21の「ライバル」であるとしたうえで、性能や価格を比較する記事を掲載した。

 中国のARJ21は中国商用飛機有限公司が開発した地域路線用ジェット旅客機で、08年に試験飛行を行い、現在は中国国内での就航を目指して最終的なテストが行われている。
 開発自体はARJ21のほうがMRJを先行していると言える。

 記事は、戦後日本の民間航空機開発の経緯を説明。
 第2次世界大戦終結からの7年間は全面的に航空機の開発が禁止されていたことや、その後、YS-21が生産されたものの、事業としては失敗に終わったと指摘。
 一方、それから約半世紀が経過した今、日本企業はすでに「世界クラスの民間航空機の部品サプライヤーになっている」と紹介した。

 MRJの研究開発費は約1800億円で、既に国内外の企業から223機の受注を獲得しているが、記事は
 「MRJは燃費が良く、騒音も少ないという技術的に優位性がある」
と紹介している。

 しかし価格面ではARJ21が優位に立っており、MRJが3-4000万ドルに対し、ARJ21は3000万ドルであると指摘。
 MRJは米国やヨーロッパの市場を念頭に置いて開発されているが、ARJ21は基本的に中国の国内市場向けに開発されており、欧米市場を土俵とするMRJよりARJ21がいくら安くとも、
 ARJ21は欧米では販売できない
のだから比較の意味はないだろう。

 航空機の飛行においては、安全性が基準を満たしていることを証明する「型式証明」を取得する必要がある。
 自国以外の空港を使用するには相手国でも別途、型式証明を得る必要があるが、
 ARJ21は中国国内での型式証明は取得できたが、
 米国などでは取得できておらず、
 米国、欧州、日本国内では飛行することができず、販売することも不可能だ。
 開発状況ではARJ21がMRJを先行するが、市場の大きさではMRJのほうが分があると言える。
 MRJには世界に誇る名機となり、世界各地で活躍してもらいたいものだ。



サーチナニュース 2016-04-14 07:25
http://news.searchina.net/id/1607329?page=1

MRJが挑むリージョナルジェット市場、
中国のARJ21はすでに「取り残された?」

 世界の小型ジェット機(リージョナルジェット)市場の拡大が見込まれるなか、国産初のジェット旅客機である三菱リージョナルジェット(MRJ)は2015年11月、愛知県豊山町の県営名古屋空港で初飛行を行った。
 MRJは今後、リージョナルジェット市場でほぼ独占状態にあるカナダとブラジルのメーカーに挑戦することになる。

 将来有望なリージョナルジェット市場を狙うのは日本だけではなく、中国も同様だ。
 中国ではARJ21と呼ばれるリージョナルジェットの開発が進められており、2015年11月29日に中国の成都航空に引き渡しも行われている。
 リージョナルジェットの開発の「進捗度合い」に関しては中国が日本をリードしていると言える。

 中国メディアの中国経済網はこのほど、カナダのボンバルディアおよびブラジルのエンブラエルの2強だったリージョナルジェット市場の競争が激化しつつあると伝え、生き残りのためには競争力の強化が必須であると論じた。

 記事は、リージョナルジェット市場には新たに日本や中国のほか、ロシアの企業も参入したとしたほか、ウクライナやスウェーデン、スペイン、ポーランド、インドなどの企業も高い研究開発力を持つことから、市場はさらに混沌とする恐れがあると主張。
 さらに、大型旅客機市場を独占するボーイングとエアバスも将来的にリージョナルジェット市場に参入する可能性もあるとしたうえで、ボーイングなどが参入すれば現在のリージョナルジェット市場がひっくり返される可能性があると論じた。

 こうした競争を背景に、各社は省エネ化や高速化などに取り組み、自社の旅客機の競争力強化に取り組んでいることを伝える一方、
 「中国の民間航空機は世界最先端の技術力と大きな差がある」
と指摘。
 技術力の向上なくしては生き残りも難しいとの見方を示している。

 中国のARJ21は中国国内での型式証明は取得できたが、米国などでは取得できておらず、米国、欧州、日本国内では飛行することができず、販売することも不可能だ。
 ARJ21は中国国内では活躍できるかもしれないが、国外の市場を取り込むことはできず、激化するリージョナルジェット市場の競争からはすでに一歩取り残されている
といえるだろう。


サーチナニュース 2016-07-12 07:09
http://news.searchina.net/id/1613952?page=1

MRJの一挙手一投足に関心抱く中国、
「日本経済の光明となるか?」

 国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」に対し、中国は大きな関心を寄せており、開発状況の一挙手一投足が報じられている。

 中国メディアの一財網はこのほど、日本の一部メディアが「MRJの量産工場が7月上旬に稼働する」と伝えたことを紹介したうえで、MRJが日本経済にとっての「光明となり得るのか」を考察する記事を掲載した。

 記事は、MRJの開発には米ボーイングのサプライヤーでもある日本企業が数多く参画しているとし、日本企業はボーイングとの協業のなかで絶えず学び、吸収し、改善を行うことで、世界レベルの旅客機に求められる部品の生産技術を掌握したと主張。

 さらにボーイング787に採用されている日本企業の部品の割合は全体の35%に達すると指摘する一方で、
 MRJの国産部品の割合はわずか30%ほどだとし、
 「エンジンや油圧系統など、旅客機の基幹部品は国外のメーカーから調達している」と指摘した。

 また記事は、機体に新素材が採用されたMRJは確かに省エネで高品質という「日本の製造業の伝統的な強み」があるとしながらも、日本にはまだ旅客機の基幹技術という点で絶対的な強みがないと主張した。

 近年、新興国を中心にリージョナルジェット市場の競争が激化している。
 MRJは今後、カナダのボンバルディアやブラジルのエンブラエルといった旅客機大手と競争することになる。
 また、中国もすでにリージョナルジェット市場へ参入を果たしており、中国とも市場を争う必要がある。
 記事は、
 「省エネで高品質という強みがあろうとも、
 技術面で絶対的な強みがないMRJが日本経済にとっての光明となれるかどうかは未知数」
と論じている。





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