2016年2月1日月曜日

世界でもっとも原油を生産している国は?:アメリカ・サウジアラビア・ロシアの3カ国で世界の4割を生産

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THE PAGE 2016/2/1 07:00
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20160121-00000011-wordleaf-nb

原油価格の諸問題(中)
世界でもっとも原油を生産している国は?

 原油価格の動向を分析するには、需要面と供給面の二つについて知る必要があります。
 需要については、経済が拡大すればそれに合わせて増加し、成長が鈍れば需要の伸びも鈍化するという構図です。
 基本的には全世界のGDP(国内総生産)成長率予測がカギを握ります。
 一方、生産者の動向は単純ではありません。

◆世界でもっとも原油を生産しているのは米国

 多くの人は原油のほとんどは中東で生産されていると思っています。
 しかし、世界でもっとも原油を生産しているのは実は
 米国で、2014年には1日あたり1200万バレルの生産量
がありました。
 2番目はサウジアラビアで1200万バレル弱、
 3位がロシアで1100万バレル
です。
 サウジアラビアは2013年まではトップの生産量でしたが、
 米国においてシェールオイルの生産が増えたことで1位の座を明け渡しました。

 米国、サウジアラビア、ロシアの3カ国で全世界の原油の産出量の4割
を占めています。
 サウジアラビアを除く中東の産油国をすべて足し合わせても全体の2割程度
ですから、トップ3カ国のシェアが高いことが分かります。
 一般的には、OPECが原油市場に絶大な影響力を持っているといわれていますが、現実にはOPEC全体ではなく、その中で突出した産出量を誇るサウジアラビアの影響力が大きいと考えた方が自然でしょう。

 一方、ロシアは産出量こそ多いですが、採掘コストが高いという欠点があります。
 また米国のようなグローバルに通用する金融インフラを持っていませんから、原油市場に対する影響力はあまり強くありません。
 最終的には米国とサウジアラビアの意向で原油価格が決まってくる
という図式です。

◆体力勝負に出たサウジアラビア

 このところ原油価格が急落しているのは、シェールオイル事業者を中心とした米国の増産に対抗するため、サウジアラビアが体力勝負に出たことが主な要因とされています。
 そこには採掘コストが高いロシアに対して打撃を与えたいという意向もあるでしょう。

 こうしたところに中国ショックによる景気後退懸念が発生し、原油の需給が緩むのではないかとの観測が出てきました。
 さらに米国とイランが歴史的和解を実現したことで、イランが原油を増産する可能性が高まっています。
 イランは、今のところ1日あたり360万バレル程度の生産力ですが、最大で100万バレル程度の増産が可能です。
 これによってさらに供給が過剰になるとの思惑から、投機筋が売りをかけたことで価格下落に弾みがついたと考えられます。

(The Capital Tribune Japan)



ロイター 2016/2/1 06:58 ロイター
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20160201-00000002-biz_reut-nb

イラン、原油増産を着実に実行=関係者

[ドバイ/ロンドン 29日 ロイター] -
 イランの石油関係者は29日、欧米による経済制裁の解除を受け、
 同国が原油生産を日量50万バレル増やす方針を着実に実行に移していると述べた。

 欧州とアジア向けに超大型タンカー6隻分の原油売却を決めたという。  
 消息筋によると、ロシア石油大手ルクオイルの国際取引部門リタスコ(スイス)が制裁解除後で初の欧州の買い手となった見込み。
 同社はイラン産軽質原油100万バレルを2月5日に積み込み、ルーマニアにあるルクオイル<LKOH.MM>の製油所まで輸送するという。  

 欧州各国はかつて、日量計80万バレルのイラン産原油を輸入。
 制裁導入に伴い、調達先をイラクやサウジアラビア、ロシアに変更した。

 イランは顧客を取り戻すことに躍起で、ギリシャやフランスの企業と供給再開で合意したと説明している。



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